中部電力が顧客同士が電力を取引できる「これからデンキ」を始めるという。2019年11月以降に順次終了する再生可能エネルギーの固定価格での買い取り(FIT)以後をみすえた取り組みであると同時に、電力以外のサービスへの橋頭堡になる。
中部電力では、電気をこれまでの電力会社から買うだけという商品から、誰もが参加できるものに変え、新たなサービスを組み合わせることで、従来のエネルギー事業の枠を超えた新たなビジネスモデルとして展開することをめざしている。
ひとつには、ここにサービスラインナップの付加が考えられる。記事にもあるように、安心安全に関わる事業者のサービスを、このプラットフォームを通じて提供するのである。
もうひとつは、個人間取引の拡充である。先日の記事でも触れたが、その場合、信用創造のプラットフォームが重要になると思う。単なる等価交換のマーケットではなく、贈与の循環が生まれるような〈場〉としてのプラットフォームである。どのようにお互いを信頼関係で結んでいくか。そこに興味がある。