人手不足の影響を大きくうけるコンビニ業界は、それでもなかなか24時間営業をやめられない。その理由の一つが、業務の平準化である。清掃や品出しといった業務は、客のこない深夜、早朝に行うほうが合理的だからだ。ひっきりなしに客が訪れる昼間に清掃や品出しをやるとなると、売上にも影響が及ぶ。
古屋一樹セブン―イレブン・ジャパン社長は「お客さまの利便性や、品出しなどの作業効率を考えると、24時間営業を止める発想はない」と明言する。
ユニー・ファミリーマートホールディングス社長・高柳浩二氏に聞く。
―コンビニの24時間営業の見直しについてはどう考えますか。
「夜間営業を止めると、品出しや掃除を昼間にすることになり、従業員の労働負荷を平準化できなくなる。現状では、24時間営業の方が合理的だ」
ビジネスモデル・キャンバスでいえば、左側にある主要活動などのオペレーション部分があるがために、24時間営業が欠かせなくなっているのだ。
とすると、これは単純に夜閉めればよいという話ではまったくなく、構造的な問題を抱えているということになる。
一方で無人コンビニは、どんどん進んでいく。