次世代のビジネスモデル・アーキタイプ

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TableSolutionの顧客志向のビジネスモデルとパッション

予約ごとに料金が発生する既存のレストラン予約システムに対して、定額でのサービス提供を行っているTableSolution。特に、高級レストランには親和性があるだろう。

thebridge.jp

顧客への徹底したインタビュー

このインタビューの中で興味深いのが、レストランオーナーやマネージャーへのインタビュー。300人を超える人たちにインタビューし、「オペレーションがスムーズにできると確信できるものに対してなら、月額1万円を喜んで支払う」というフィードバックを得ている。

こうしたインタビューによって顧客のニーズを事前に把握し、学びながら開発を進めていく。製品開発と同時に(そして時には先行して)顧客開発を進めていくことの重要性は、いろいろなところで言われているが、実際に行動に移すのは簡単ではない。

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海外進出もしているということだが、こうした徹底した顧客インタビューに基づくニーズ把握が、海外進出の原動力となっているのは、想像に難くない。

パッションを抱いているかどうか

もうひとつ面白いのが、BeatySlaonのシャットダウンだ。美容業界や、レッスン、イベント、病院などでも展開できることがわかっていたが、リソースも限りがあるため断念している。そのひとつの基準にパッションをあげている。美容業界に対して、レストランと同様の情熱を傾けることはできないという理由からだ。

ベンチャーの立ち上げ当初は、戦略的な合理性よりも、取り組むメンバーの情熱が基準となるのだろう。