オンラインとオフラインが融合していくという話は、少し昔で言えば「クリック・アンド・モルタル」のように、オフラインでもオンラインでもできますよ、という話だった。
しかし、OMO(Online Merges with Offline)のビジネスモデルは、どちらかを軸足に置くというよりも、より不可分なかたちで進められる。この記事に紹介されているように、「Luckin coffee」はスマートフォンによるオンラインでの注文が必須となっており、「オンラインでもオフラインでも」ではなく、オンラインを必ず経由させることによって、サービス内容を別の次元のものにしていこうという野心をもっている。
このOMOの目的はいくつかある。純粋なオフラインのやりとりだと、顧客の購買情報も蓄積されずリコメンドやリピーターへの高度なサービス提供ができない。オンラインを経由することで、サービスの精度を高めるというのがひとつ。
もうひとつは、注文から提供までをスマート化することによって、一気通貫させるということだ。通信の5G時代において、あらゆるプロセスがオンラインで可視化、連結される。最終のラストワンマイル、もしくはラストワンインチのやりとりをオンラインで行うことによって、製造から提供までをすべて、デジタルで自動化していくことが可能になるのである。